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“女性”らしく、いきてく。/村上恵理

最終更新: 9月25日

京都で活躍する女性が気になるものをリアルな目線でお伝えするコラム「・・・らしく、いきてく。」

第二回目は、京都で180年続く京漬物の村上重本店の若女将1日3組だけの宿泊施設Bijuuのマネージャーを兼務されている村上恵理さんがコラムニスト。

村上さんにとっての「・・・らしさ」についてお話をうかがい、ラクエでおすすめのお店「中川政七商店」を編集部と一緒に訪問します。


私にとっての・・・らしさとは、“女性”らしさ。

“女性”らしく、いきていく。

“女性”らしいからイメージされる言葉の一つに「柔らかさ」がある。

けれど私の考える“女性”らしさとは、「柔らかさ」に加え「強さ」も併せ持っているもの。

尊敬する周りの京都の女性は表に立たれていることがよくあるが、実のところは裏方から支えたいと考えていて、だからそれを引き受けているのではないかと最近思うようになった。祖母や母は、内に強さを持ちながらも三歩下がり、家庭を支え、必要となれば表に立ってきた。表に立つ姿は柔らく、控え目な印象がある。役割分担を意識し、暖かい母性からくるものではないだろうか。

私も物腰柔らかな中に凛とした強さのある“女性”らしく、日々在り、歳を重ねたいと思う。

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編集部:前回の中村さんに続き、今回も興味深い内容です。村上さんが「“女性”らしさ」について意識されたのはいつ頃からですか。


村上さん:今から振り返ると子供の頃からです。祖母と母の影響が強く、特に祖母は女の子だからお食事のマナーはきちんとしないといけないとか、言葉遣いには厳しかったので、それが当たり前だと思っていました。


編集部:生まれ育った環境により、自然と身に付けられてきたものなのですね。

村上さん:はい。祖母によく似ていると言われてきました。しっかり身に付いているみたいです(笑)。

祖母はまさに「京女」のイメージに当てはまる人です。母の出身は京都ではありませんが、2人とも芯が通っているところに共通点があります。母は父と結婚し、姑である祖母に尽くしてきました。文句は聞いたことがないので、嫁としての立場を徹底してきたのだと思います。

編集部:村上さんの思う「“女性”らしさ」は「“私”らしさ」にもつながりますか。

村上さん:仕事を通じて「“女性”らしさ」を意識することもありますし、生活の中で無意識に出ていることもあります。ですから「“私”らしさ」とも言えますが、祖母と母の姿を見ると、まだまだ未熟だなと思います。

編集部:日々の積み重ねにより洗練され、より意味の深いものになっていくのですね。

村上さん:母は家の仕事をずっと続けてきたのですが、私には他の世界も見ることを薦めてくれました。以前に別の場所で勤めた経験は、私にとって大変貴重です。

祖母と母と私、それぞれ違う経験と視野を持っていますが、「“女性”らしさ」の基本は変わらずに引き継がれていくのではないでしょうか。


これからのラクエの10年、私の10年

編集部:ラクエは今年で10周年を迎えました。次の10年はどんな場所になってほしいですか。

村上さん:ラクエは四条烏丸に来た時に、何か面白いものはないかとふらりと立ち寄る場所です。次の10年は、京都の他の商業施設にはない個性があり、芯のある京都の人がワクワクできる場所になってほしいと思います。

編集部:ちょうど今回のテーマである「“女性”らしさ」のある方々が楽しめる場所ということですね。村上さんのこれからの10年はいかがですか。

村上さん:私は今、Bijuuと村上重本店の二つの場所に関わっています。宿泊施設とイベントスペースを持つBijuuでは、アートなどの企画を通じ、まずは地元の方から「あそこに行けばいいものがあるよ」と言われる場所を目指しています。

村上重はオシャレやデザイン性には強くありませんが、味にはこだわりと自信があります。創業からいつもご利用いただいているお客様の口コミにより広がり、父の代には千枚漬け以外の商品を増やし、一年を通じて色々なお漬物を楽しめるようになりました。


どちらの場所も、共感を呼び愛される空間を作り続けていきたいです。


村上恵理 × 中川政七商店

編集部:続いては村上さんおすすめのラクエのお店「中川政七商店」を訪問し、店長の三木さんに店内を案内していただきます。まず村上さんは、どちらの商品をよく見られますか。


村上さん:ふきんをよく見ます。奈良に住む友人からいただいたことがきっかけで知りました。柄がかわいくて丈夫で使いやすいので、自分用はもちろん手土産としても利用しています。

三木さん:ありがとうございます。ふきんは奈良県の特産品である蚊帳(かや)の生地を今の生活に取り入れられるようにした、中川政七商店を代表する商品です。色々な種類があり、新しいものでは食品の製造過程で捨てられていた赤かぶ、うめの実、ブルーベリーなどの一部で染めた花ふきんが人気です。

※現在店内ではスタッフはマスクを着けて接客を行なっています。


村上さん:これは面白いですね。日本の伝統的なもの作りを大切にされた商品やパッケージのデザインなど、いつも勉強になります。

三木さん:定番のキッチングッズも今のご家庭で使いやすい工夫をしています。例えば、三徳包丁とペティナイフの中間のサイズで作られた「最適包丁」や、溝がなくお手入れが簡単なすりバチです。すりバチはごまをすってほうれん草を和えて、そのまま食卓に置けるサイズとデザインです。

食品でおすすめなのが、有田焼などの焼き物産地の郷土料理を元にしたレトルトカレーです。同じ産地の食器とセットで使っていただくと、忙しい時でも短時間で素敵な食卓になりますよ。

村上さん:便利グッズは大好きです。朝食時に山芋やごまをすって食べているので、すリバチは使ってみたいです。

こちらの店舗にしか置いていない商品もありますか。


三木さん:はい。ラクエ四条烏丸店では、ひとつのテーマに沿って展開する「企画展」を定期的に開催しています。今(※取材時)は000 (トリプル・オゥ)の刺繍のアクセサリーを展開しています。元々は群馬の和装帯の織屋から刺繍業を始めた笠盛が、その技術を使って作っています。素材が糸なので軽くて、金属が苦手な方にもおすすめです。


村上さん:とても綺麗なデザインですね。今日の私の服には白のネックレスが合いそうですが、白は汚してしまわないかと心配になります。


三木さん:大丈夫です。こちらの商品はお洗濯できるんですよ。

トリプル・オゥの企画展は7月15日から28日までの開催ですが、8月は8日から18日まで、京都で和紙製品を作られている尚雅堂のノートや名刺入れ等を扱う「SHOGADO ginger展」。9月は2日から15日まで繊細でモダンなお念珠を手掛けるひいらぎの商品を扱う「ひいらぎ展」を行います。


村上さん:来る度に新しい発見があって、ワクワクしますね。季節を感じられる柄の懐紙やお飾りなどの雑貨もかわいくて好きです。

三木さん:夏は花火はいかがでしょうか。今では数少ない国産の手作り花火で、80代の職人さんが1人で作られています。


村上さん:今年は花火大会も中止になっていますし、国産の美しい手持ち花火を楽しみたいですね。

三木さん:通年で取り扱っているものですと、奈良が日本一の生産量を誇る靴下があります。

「しめつけないくつした」や「ぬげにくいくつした」など、機能性にこだわっていて、今日私も履いているのですが、ゆったりとした履き口なのにズレないという優れものです。


そして、新商品でご紹介したいものが、麻織物の老舗である中川政七商店が作った麻100%のインナー、更麻(さらさ)です。

村上さん:麻というとゴワゴワしたイメージがありますが、違うのですか。


三木さん:今回はそのイメージを覆す商品を作りました。洗うたびにどんどん柔らかくなりますし、さらっとした肌触りで汗もすぐ乾きます。麻は糸が切れやすいため、気温の低い時期には作ることができない貴重なものです。

編集部:小さなお店の中に衣食住に関わる色々なものがギュッと詰まっていて驚きです。

それでは今回も最後に、村上さんの選ぶ逸品の紹介をお願いします。

村上さん:たくさんあって悩みますが、朝食の時に使ってみたいすりバチと、肌触りを試してみたい麻のインナーを選ばせていただきます。


かもしか道具店のすりバチ

麻100%のインナー「更麻(さらさ)」


※記事に掲載されている商品の在庫については店舗までお問い合わせください。 インタヴュアー:地野 裕子 / ルゥルゥ商會

ライター:澤田香織 / YEBISU DESIGN 写真:本多輝正 / LOODY

ヘアメイク協力:Kyoto Make-up Studio LOODY

-編集後記-

京都の街中の老舗漬物店に生まれ、厳しくも温かい家庭で育たれた村上さん。始終にこやかにインタビューに応えて下さいました。京都における空間作りを常に考えられていて、ラクエではそのヒントになる物を見つけられているようでした。

中川政七商店の他に、DES PRÉSのシンプルでしなやかなファッションもお好きとのことでした。


今回村上恵理さんに紹介していただいたお店

中川政七商店 ラクエ四条烏丸店

品質とこだわりを大切にし、家・生活に根ざした機能的で美しい「暮らしの道具」を提案。2010年にオープンしたラクエ四条烏丸店は、中川政七商店の第一号店。


フロア:B1F

業種:生活雑貨

TEL:075-253-0035

営業時間:10:30 ~ 20:30

URL:https://nakagawa-masashichi.jp/ ラクエショップページ:http://laque.jp/shops/nakagawa.html



株式会社 村上重本店

若女将 村上 恵理(むらかみ えり)さん


大学では、バイリンガリズムについて学び、在学中海外留学。

実家の村上重本店にて営業販売に従事。2014年より、1日3組だけの宿泊施設Bijuuのマネージャーも兼務。セカンドハウスのようにゆっくり寛いでいただける空間作り、接客を心掛けている。地下レンタルペースでは、文化の橋渡しという考えの元、KYOTOGRAPHIEの展示、丸山敬太氏の丸山邸開催や、薬膳イベントなどの会場としても提供。ご宿泊以外の京都に住まう方々にも時間を楽しんでいただけるような空間を目指している。


2015年には、京都の老舗料亭の料理人や老舗旅館の女将らを起用したCM『綾鷹 日本人の繊細な味覚』に出演。 自身の海外留学時に気づいた日本の素晴らしさ、日本の文化を国内外の方々に知っていただきたいという思いで日々を過ごしている。

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ラクエ公式ホームページ http://laque.jp/

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「らしく、いきてく。」